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ポートランドのビールプロ・アマに日本人自家醸造家のデビュー!


かなり大きな発表があります! 毎年にポートランドではBeer Pro /Am(ビールプロ・アマ)というイベントが開催されます。ゴルフのプロ・アムのようにビールプロ・アマにはプロフェッショナル+アマチュアのチームイベントです。つまり、ポートランドのプロブルワーとホームブルワーは一緒にビールを仕込みます。そして、ビールは出来上がってからプロ・アマイベント中に来客に飲んで頂きます。なお、ビールプロ・アマのコンクールもありまして優勝する「アム」の方の評判が作られ、プロになることはよくあります。

すごく楽しく、ホームブルワーにいいチャンスを与えるイベントです。ですからオ州酒ブログ+ポートランドフリーペーパーのWillamette Week(ウィラメット・ウイーク紙)のコラボ事業によって、今年(10月14日)のプロ・アムに初日本人ホームブルワーを参加して頂きます。素晴らしいでしょう!!!

本ブログの読者さんたちはご存知のように、日本酒税法によるとアルコール度数1%以上のビールを自家醸造することは違法的です。僕の個人的な意見ですが、その法律はスゴク近視的です。ポートランドでは、自家醸造は許されることによって醸造家はレベルアップされ、多くの商業的な醸造所は立ち上がれ、地元の経済が大変生かされています。従って、日本で自家醸造をできないことが本当にもったいないです。

日本の酒税法によってビールプロ・アマにご参加して頂く方は探し難いと思ったが、実は日本で大勢の自家醸造家が居ます。そして、自家醸造の「WanCup2」コンクールのご協力を頂いて2017年のコンクールの「大関」賞をとった日本人の大窪松樹(おおくぼ・まつき)さんを今年のポートランドビールプロ・アマに招き致しました。​そして、ビールプロ・アムに大窪さんとチームアップしてくれるプロはアラン・テーラーさんとなります!

大窪樹さん(右から二人目)とポートランドのビールやサイダーのキークたち

なお、僕は大窪さんにまだまだお会いしたことがないですが、日本の自家醸造コミュニティーでは大窪さんは結構名人です。2017年のWanCup2コンクール大関賞を優勝したのはCascade Brewing のサワーエールの澱から造ったサワーエールでした。

2017年3月WanCup2で大関賞の発表。

4月26日〜5月2日に開催する阪神百貨店の「ポートランドフェア」で大窪さんに会う予定はありますが、その前にメールインタビューをお願いしました。大窪さんからのご回答を下記に共有します。

そして、本ブログの読者さんたちは10月のビールプロ・アムに出席して大窪さんとアランさんのビールを飲んで頂けば大変嬉しいです!一緒に応援しましょうね!

大窪松樹さんのインタビュー:

オ州酒:自家醸造のきっかけは何でしたか? 大窪松樹さん:ビールを造り始めたのは20年ほど前でした。学生時代から料理が好きで料理はよく作っていましたが、お酒を自分で作るという発想は全く無かったです。ある日、本屋で料理本を見ている時に偶然「台所でつくるシャンパン風ドブロク」という本を見つけ即買い。翌日にはドブロクを仕込み、発酵中の様子を見て感動、出来たドブロクを飲んで感動!ビールも造ってみたい!とキット缶で仕込んだビールはビール風炭酸水でがっかり。ビールは無理なのかと思っていたら、パソコン通信NIFTY-Serveに自家醸造フォームを見つけオフ会に即参加、参加者の造ったビールに超感動!完全にホームブルーにハマりました。 オ州酒:自家醸造に関する一番楽しい事は何ですか? 大窪松樹さん:出来たビールが美味しいときです。美味しいビールを友達に飲んでもらい、美味しい!と言ってもらったときは本当に嬉しいです。 オ州酒:どのようにビールの知識をレベルアップをしますか? 大窪松樹さん:毎年アメリカにビールを飲みに行っていて、Great American Beer Festival (GABF)には18回行っています。アメリカに行くたびに新しいビールに出会い感動があります。最近は日本でも本当に美味しいビールが飲めるようになりました。ニフティ時代から20年来のホームブルー友達、最近のホームブルー友達、ビールが好きすぎるビール飲みの友達とビールを飲みながらビールの情報をもらい、もっと美味しいビールを造りたい!という思いになります。

大窪さんのGABFグラスコレクション。

オ州酒:日本では、自家醸造の法的地位はどのようにクラフトビール市場に影響を与えますか? 大窪松樹さん:日本では何故か未だにアルコール度数1%以上の飲み物を個人が造ることが禁止されているので、私はアルコール度数1%未満のビールしか作れません。20年前にニフティの掲示板で見た例えです。「CDを買って音楽を聞いても良いが自分で演奏してはいけない、スポーツ競技を見ても良いが自分でプレイしてはいけない、お惣菜を買ってきて食べても良いが自分で料理してはいけない。」こんな法律があったら良い芸術家も選手も料理人も出てこないでしょう。日本で自家醸造が解禁されたら間違いなくもっと面白いもっと美味しい素晴らしいビールが飲めるようになります! オ州酒:自家醸造の自由化になるため何が必要ですか? 大窪松樹さん:日本人のほとんどがビールに色々な種類があることを知りません。 ホームブルワーが美味しいビールを造り、ホームブルワーがプロブルワーになり、色々なビールを知ってもらい、もっと美味しいビールが飲みたい!と一般の人思わせることだと思います。 オ州酒:クラフトビールに関するの将来の計画または夢は何ですか? 大窪松樹さん:プロブルワーになりたいという夢はあります。日本ではまだほとんど造られていない年単位の長期熟成で造るサワーエールを造ってみたいです。 オ州酒:ポートランドへ行ったことがありますか?印象は何でしたか? 大窪樹さん:ポートランドへは3回行ったことがあります。15年前、9年前、1年前と行くたびに新しい店新しいビールと出会い感動します。まさにクラフトビール世界一の町です。

2008年ポートランドHair of the Dog Brewing にて(亡きお母様と)。

オ州酒:ポートランドのプロ・アマに関するご希望または目標は何ですか? 大窪松樹さん:参加できるだけで光栄で嬉しいです。本当に楽しみにしています。

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